子供のやる気を引き出す 親のアプローチ
恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません.
出典:マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」
☆自然の結末にしっかり向き合ってもらう下地作りを!☆
◇今回は、問題の所在によって、どういうアプローチが出来るのか、考えてみたいと思います。
◇最も身近な勉強の問題で、どういうアプローチを取れば良いかを考えてみましょう。勉強をするしないは、子どもの問題だと分かれば、どんなアプローチが出来るでしょうか。
お母さん:「テスト前なのに勉強しなくて大丈夫なの?」
A 君 :「このゲームをクリアしたらやるからさ」
お母さん:「そう、分かったわ。どのくらい勉強する予定なの?」
A 君 :「そうだな~1時間ぐらいかな。」
お母さん:「1時間勉強するのね。頑張ってね。」
A 君 :「うん。」
◇こういう会話があった後に、まだA君が勉強をはじめていないとすると、お母さんはどういう対応をするでしょうか。きっとこういう対応ではないでしょうか。
お母さん:「何でまだ勉強していないのよ!約束したでしょ!」
A 君 :「うるさいな!」
お母さん:「さっき、ゲームをクリアしたら勉強するって言ったじゃない!」
A 君 :「気分が変わったんだよ!ほっといてよ!」
お母さん:「何言ってるの!テスト前なのに!勉強しなさいよ!」
◇この対応では、子どもは不愉快になって勉強をやらないか、やったとしても集中できないだろうと思います。ですから、こういう場合は、以下のように対応してみてはどうでしょうか。すぐに変化は現れないかもしれませんが、根気よく続けていけば、きっと効果は出るはずです。
対応1
お母さん:「あれ?気分が変わったの?」
A 君 :「何?」
お母さん:「勉強するって約束よ」
A 君 :「ああ、なんか勉強する気がしなくなったんだよ」
お母さん:「そう。テスト勉強しなくて不安じゃないの?あなたが不安じゃなければいいけど」
A 君 :「うん。気がむいたら勉強するよ」
対応2
お母さん:「あれ?勉強してないんだ。何かあったの?」
A 君 :「何もないよ」
お母さん:「お母さんと約束したこと覚えてる?」
A 君 :「ああ、覚えてるよ。でも、なんか勉強する気がしなくなったんだよ」
お母さん:「そう。お母さんに手伝ってほしいことはないの。」
A 君 :「別に。」
お母さん:「勉強に対して何か不安でもあるの?それともただ今は気が乗らないだけ?」
A 君 :「そうだね。気が乗らないだけ」
お母さん:「そう、じゃあ、気が乗ったらテスト勉強するのよ」
A 君 :「まあね」
◇こういう会話だけでは、実際何も変わらないように思えますが、実は、この会話の後に、子どもには「自然な結末」が待っています。勉強をしなければ、テスト結果はよくないという「自然な結末」が待っているのです。
このことが、自分の責任として、子どもが理解できるようになれば良いのです。悪いテスト結果が出た時に、どういう風に子どもに自分の結果を向き合ってもらうか、ここが重要な点です。
◇親が子どもを叱ることで、子どもの責任を取ってしまって、
「自然な結末」を子どもに経験させないので、子どもの責任感が育たないのです。お母さんは、不安かもしれませんが、根気よく、子どもの自主性を持つことが大切なことなのです。
『自然の結末にしっかり向き合ってもらう下地作りを!』